介護施設・介護現場では情報共有が重要!課題や効率化するための方法などを紹介

schedule2022年12月08日 16時00分

「介護施設・介護現場で情報共有が重要な理由とは?」
「介護施設・介護現場における情報共有の課題とは?」
「介護施設・介護現場で情報共有を効率化する方法とは?」

さまざまな職種の方が働く介護施設では、情報共有が非常に重要です。利用者さまに提供するサービスの質を向上させるためには、職員同士が密接に連携して対応しなくてはいけません。

しかし、介護施設にはさまざまな課題もあるため、職員同士がスムーズに連携できる仕組み作りが必須といえるでしょう。今回は介護施設・介護現場で情報共有が重要な理由と現状の課題を掘り下げつつ、職員同士の情報共有を効率化する方法などについて解説します。

介護施設・介護現場で情報共有が重要な3つの理由

介護施設には業界特有の課題があるため、業務をスムーズに行うためには職員間の情報共有が必須です。介護施設・介護現場で情報共有が重要である理由を解説します。

理由1.多職種の職員が連携して業務に対応するため

利用者さまに質の高いサービスを提供するため、介護施設では介護職員以外にも、さまざまな職種の職員が働いています。例えば、リハビリテーションの知識とスキルを持つ作業療法士や理学療法士をはじめ、医療の知識を持つ医師や看護師などは、介護施設に欠かせない存在です。

利用者さまごとに最適なサービスを提供するためには、介護職員が持つ情報を作業療法士や看護師などに共有しておく必要があります。普段から利用者さまと接する機会の多い介護職員の持つ情報を参考にすることで、作業療法士や看護師は自身の専門性を活かしたケア内容の検討がしやすくなるのです。

したがって介護施設では、多職種の職員がスムーズに情報共有できる仕組み作りが非常に重要だといえるでしょう。また、介護職員と専門職員の関係性は上下関係ではなく、フラットな関係性を維持することで、よりスムーズな情報共有が可能になります。

理由2.職員が定期的に入れ替わるため

介護施設では、多様なシフトが組まれており職員が定期的に入れ替わることが多いです。特に24時間体制の介護施設の場合、1日に2~3回程度は職員が交代するため、サービスの質を維持するために十分な申し送りをする必要があります。

利用者さまの体調やケア内容、ご家族からの連絡事項など、さまざまな情報を漏れなく共有できなければ、不適切なケアを実施したり、利用者さまの体調の変化に気付けない可能性が高くなるでしょう。そのため、職員が定期的に入れ替わる介護施設では、すべての職員が平準化された方法で申し送りを実施できる仕組み作りが必要です。

理由3.ご家族とのトラブルを未然に防ぐため

介護施設では、職員間同士が密接に情報共有できていない場合、利用者さまおよびご家族とのトラブルに発展する可能性があります。例えば、利用者さまの病気やケガなどの情報が共有されず不適切なケアをしてしまうことで、症状が悪化する可能性もあるでしょう。

また、介護施設での利用者さまの状況をご家族へ適切に共有できないことによって、トラブルに発展する可能性もあります。トラブルを未然に防ぐためには、職員とご家族の情報共有を密接に行うことはもちろん、職員間の情報共有をリアルタイムに行えるオンラインツールなどの導入も視野に入れなくてはいけません。

介護施設・介護現場における情報共有の現状と課題

介護施設における情報共有の重要性は理解できていても、効率よく実施できない理由があることも事実です。介護施設・介護現場で情報共有の妨げとなっているおもな課題を3つ紹介します。

共有する情報の記入に多くの時間を要する

介護施設の職員が共有するべき情報は非常に多く、共有用のシートなどに記入する際、多くの時間が必要です。介護施設の職員は非常に多忙なため、情報を記入する時間の捻出は困難だといえます。

特に申し送り用のシートが紙の現場では、記入に時間がかかるだけでなく、利用者さまの個人情報の保管にも留意しなくてはいけないため、職員の負担は非常に重いです。

利用者さまの情報を記入する時間がとれず、十分な情報共有が行われない場合、サービスの質低下やトラブルにつながりかねません。よって、短時間に効率よく利用者さまの情報を記入できる仕組みが必要です。

各職員の入力内容にばらつきがある

各職員のスキルや経験、また性格などによって、記入する情報の精度に差があることも、介護施設で情報共有が効率化できない理由のひとつです。申し送りの際、情報のボリュームが均一化されず、適切に情報共有されないケースが散見されます。

介護施設で共有するべき情報は非常に多いため、書くべき内容や表現方法といった情報の粒度を均一化することが大切です。人によって情報量や表現方法が異なると、情報が正しく伝わらなくなりトラブルの原因になります。

加えて、共有するべき情報の種類も多岐にわたるため、均一化は難しい側面もありますが、ITツールなどを活用して情報のばらつきを抑制する工夫が必要です。

職員全員で情報共有することが難しい

介護施設で働く職員は、シフト制が基本であることや、利用者さまのご自宅へ訪問するケースもあるなど、全員が集まって情報共有を行うことは難しいのが実情です。職員が出社するタイミングによっては、十分な情報共有がない状態で、利用者さまに対応しなくてはいけないケースもあるでしょう。

その一方、介護施設では職員全員に周知しなくてはいけない情報も多いため、全員が一堂に会さない方法で、情報共有できる仕組みが必須です。その際、共有した情報を各職員が確認したかどうかを、一元管理できることが望ましいでしょう。

各職員が把握している情報に差異があると、ご家族とのトラブルにつながる可能性もあります。例えば、利用者さまの情報をある職員に伝えたご家族は、他の職員も把握していることが当たり前だと認識するのが普通です。そのため、情報を得た職員だけでなく、すべての職員が同じ精度で情報を認識しておかなければ、適切な対応が行えずご家族の不信感につながる可能性があるのです。

情報共有の不備がトラブルに発展した事例

不十分な情報共有が原因となり、トラブルに発展した事例を2件紹介します。どちらも介護施設・介護現場ではありがちなトラブルなので、把握しておきましょう。

職員間の情報共有が不十分でトラブルに発展した事例

半身マヒを持つ利用者さまが機能訓練中に転倒してしまい、担当職員が別の職員に口頭で申し送りを実施し、ご家族にも転倒した旨を連絡しました。しかし、翌日の担当職員に情報が共有されておらず、利用者さまに機能訓練を実施してしまいます。

施設にお迎えに来たご家族が、機能訓練に参加されている利用者さまの様子をご覧になり、大変激怒されました。念のため病院で検査をしたところ、なんと足の骨にひびが入っていたことが判明。本件は施設へのクレームに発展しました。

ご家族から見れば、他の職員にも同じ精度で情報共有されていることは当たり前です。そのため、利用者さまに不適切な対応をしていると判断された場合には、さらなるトラブルへ発展するリスクがあります。

職員が個人のLINEを使いトラブルに発展した事例

介護施設では、職員間の情報共有が効率化されていないことが多いです。そのため、情報共有を簡便に行うために、職員が個人のLINEを活用するケースも散見されます。

しかし、職員が扱う利用者さまの情報は機密情報、かつ個人情報です。そもそも、個人用のLINEで扱ってよいものではありません。職員がご家族との連絡に個人のLINEを使っている施設の中には、社内情報が外部流出したケースもあります。離職者を含めた各職員が個人LINEを業務で使用している場合、流出経路を特定することは難しく責任の所在も曖昧になっていました。

このように職員が離職した後も、やりとりした情報が端末内に残っている可能性があるので、情報セキュリティの観点においても、個人のLINEを情報共有に活用するのは非常にリスクが高いです。また、ご家族へ個人のLINEを教えてしまうと、勤務外の時間や休み中に連絡が入ることもあるので、職員の負荷が高まるリスクもあります。

介護施設・介護現場で情報共有を効率よく行う方法

介護施設で情報共有を効率よく行うためには、ホワイトボードや介護ソフトなどのITツールを導入することが有効です。どのような導入メリットがあるのか解説します。

ホワイトボードに共有する情報を記載する

ホワイトボードに利用者さまの情報を書き出し、職員全員がいつでも閲覧できるようにしておくことで、簡単に情報共有が行えます。全員を集めて口頭で説明した内容を補足する形としても、ホワイトボードは有効です。

また、ホワイトボードに文字だけでなく写真やイラストなどを貼付すると、イメージがより明確に伝わり、コンセンサスミスを抑制できるでしょう。ただし、ホワイトボードはアナログな方法なので、職員が内容を確認したかどうかを把握できない点はデメリットだといえます。

介護ソフトの活用

介護ソフトを導入することによって、職員間の情報共有を効率化できます。介護ソフトとは、介護施設の事務作業や情報共有を効率化するためのITツールです。パソコンやスマホを活用して、情報共有を行えるようになります。

職員間の情報共有はテキストや写真などでやり取りできるようになり、かつ入力する項目を均一化することが可能です。また、ご家族からの連絡をメールに統一できれば、口頭による伝達がなくなり、トラブルを未然に抑制しやすくなるでしょう。

LINE WORKSという選択肢

介護施設・介護現場における情報共有の効率化には、LINE WORKSの活用がおすすめです。

LINE WORKSとは、国民的チャットツールのLINEと同じ操作感覚で使用できるビジネスチャットです。さまざまなアプリと連携できるため、介護施設における以下のような課題の解決につながるでしょう。

  1. 必要な情報を手軽に確認したい

    1. 電話、メールのやり取りが多く手が回らない

      1. 伝言ゲームのような情報共有が多く伝言ミスが多い

        1. 事務所に戻って作業する時間を減らしたい

          1. 他事業所や取引先によって連絡手段が異なり煩雑だ

            介護施設・介護現場にLINE WORKSを導入するメリット

            介護施設にLINE WORKSを導入することで、タイムリーかつ正確な情報共有ができるようになります。ファイルの送受信も簡単にでき、個人単位で既読の確認も可能です。ノートやフォルダを活用することによって、情報を留めて置いたり、振り返ることも簡単に行えます。

            また、プライベートのLINEやSNSを使うことなく、社外関係者とのコミュニケーションにも活用できます。LINE WORKSアカウント同士でノートやフォルダ、カレンダーを作成できるので、多職種の職員による調整事や情報連携がスムーズに行えるでしょう。パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットでも利用できるので、無料通話やビデオ通話、画面共有などを活用して、いつでもどこでも情報共有が可能になります。

            さらに、みんなの意見を簡単かつスピーディーにまとめるアンケート機能にはさまざまなテンプレートが用意されており、検温チェックや緊急時の安否確認などを簡単に実施できる点もメリットです。

            すでにLINEを使っている職員が多い介護施設・介護現場であれば、LINE WORKSをスムーズに導入できるでしょう。

            導入者数35万社突破/介護現場がつながる情報共有・チャットツールLINE WORKS

            情報共有の効率化はサービスの質向上につながる

            介護施設におけるサービスの質向上を実現するためには、職員間の情報共有を効率化することが必須です。サービスの質を向上することによって、利用者さまやご家族の満足度が向上し、収益向上にもつながることでしょう。

            介護施設には情報共有を困難にする課題も多いですが、LINE WORKSをはじめとしたITツールなどを導入することで解決できるので、ぜひご検討ください。

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